6.ファミリーネット企画(テーマ:発達障がいと家族)
座長:TSCファミリーネット委員 武井 愛
「患者ご家族からエキスパート医療者にきいてみよう」
~身体症状だけではない:家族にとって日々大変なこと~
座長:TSCファミリーネット委員会
委員長 武井 愛
コメンテーター:
鳥取大学 大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授 井上 雅彦
国立成育医療研究センター 神経内科 阿部 裕一
鳥取大学脳神経小児科 准教授 岡西 徹
鳥取大学医学部附属病院 子どもの心の診療拠点病院推進室 公認心理師 山口 穂菜美
ご承知の通り、TSCは症状の個人差が大きい病気です。これは身体症状だけでなく、知的障害・発達障害・行動障害といった精神面においても同様です。一人一人症状が異なり、それぞれの悩みが異なり、精神症状に悩まれているご家族は大勢いらっしゃいます。しかし、身体症状以外については患者家族から主治医に相談しづらい、また主治医も中々身体症状以外には目を向けてくれないというケースがまだまだ多くあります。
知的障害が重度の場合、少しずつ出来ることを増やすこと、QOLを向上させること、また行動障害とどのように付き合うかという課題を多くの家族が抱えています。また、親が年老いていく中、少しでも自立させることについても早い時期から考える必要に迫られます。一方で、知的障害が軽度または全くない患者の場合、学齢期が第一関門となることが多いでしょう。
普通級と支援学級のどちらが本人にとってよいのか等、より専門家のアドバイスを必要としますが、軽度故に専門的なヘルプにアクセスしにくい現状があります。また、無事入学してからも、発達障害により授業についていくことが難しい場合もあり、それぞれのケースに応じてサポートを必要とします。さらには、本人への病気の告知などデリケートな問題もあります。
上記背景を踏まえ、本ワークショップでは、患者家族が実際にどのようなことで困った経験があるか、または現在困っているか、専門の先生方とディスカッションをしながら、TSCに関わるより多くの先生方に一石を投じ必要なケアにつながるきっかけとなれば嬉しいです。
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